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2006年1月30日 (月)

「利岡コレクションをめぐる四つの変奏曲」展と「柳宗悦の民藝と巨匠たち」展

 昨日、予告に書きました京都造形芸術大学での「利岡コ
レクションをめぐる四つの変奏曲」展と京都文化博物館の
「柳宗悦の民藝と巨匠たち」展を見てきました。 先日書
いたように、利岡誠夫氏も柳宗悦氏も、時代やジャンルは
違っても、誰にも影響されず自分の目を信じ、自分の「美
」を発見されていることの素晴らしさをつくづく感じまし
た。それに加え、自分が発見した「美」を自分の生活の中
に取り入れる姿も、このお二人に共通するところではない
でしょうか?
 日ごろ美術にかかわる仕事をしていながら、さて、自分
の生活に、「美」を持ちえているかということを、振り
返って考えています。日常の忙しさにかまけて、ゆっく
りと生活の中に美を用いる、あるいは、楽しむゆとりが
今の自分の中にないのではないかという反省です。
今の日本で、どのくらいの人が、自分の普段の生活の中
に、「美」をゆっくりと鑑賞する、あるいは、楽しむ人
がいるのでしょうか? 
 そういう意味で、京都造形芸術大学の学生が、
コレクションを4つのテーマでわけて、企画した中で
は、「コレクターの目」という企画が、私のお気に
入りでした。
実際の生活空間の中に、現代美術をどう飾るかという
プレゼンテーションは楽しめました。
もうちょっと模型が大きくて、実際の作品と、空間
との比率みたいなものが、より具体的にわかれば、
もっと説得力があったのではと思いました。
たとえば、トイレにどのくらいの大きさのどんな感
じの現代美術を置くか?あるいは、かけるか?という
ことでしょうか?
 それにしても、利岡氏のコレクションの広さ(視野
の広さ)には驚きました。いろいろコレクションして、
それを眺めながら、楽しんでおられる様子を彷彿させる
作品群でした。
 次に見た、柳宗悦の展覧会は、生活の用の美を、発見
し促進した人です。改めてこういった展覧会を見ると、
用と装飾の関係を考えます。使えればいいというものに、
人間は、装飾を施しそれが本当に美しいものとなるので
す。使いながら、目で見て楽しめることは、本当に大事
だと思いました。
今回は、柳宗悦が、見出したものとその仲間たちの作品
が、ところ狭し、と展示してありました。最終日のそれ
も終了時間間際に行ったせいかもしれませんが、人がすご
く多く、京都文化博物館がこんなに狭かったのかと思い
ました。
しかし、人のせいではなく、展示のスペースを、細かく
仕切ってある上に、柳氏の書いた文章の1部をピックア
ップして、張り出してあるボードがやたら多いこと、その
ボードに書かれた文章が、細かく、長いので、それを読む
ために、鑑賞者がボードの前で長く停滞し、横あるいは、
近くにある作品が見えなくなっていました。ボートで張り
出すより、A4用紙に書いたものをコピーして、それぞれ
鑑賞者に渡すようなこと、あるいは、鑑賞者が自由に、
ピックアップできる事が、出来なかったのかと思いま
した。
特に、最後の柳宗悦とお茶というテーマのコーナーは、
通路のように狭く、右に(出口に向かって)展示されてい
るお茶碗を見る人と、左に展示されているボードを読む人が、
入り混じってしまい、ゆっくり鑑賞するような感じでなかっ
たように思いました。
 また、芹沢銈介作品は、昨年MIHO MUSEUMで巣晴らし
作品の数々を見た印象からすると、今回の出品作品は、
もう少し別のもの選べたのではないかと思いました。
なんだか、少し地味だったように思います。
こういった作品展の場合、多くの作家の代表作が出品され
ることになりますが、そういう時こそ、数は少なくてもい
いけれどもこの作家の一押し(一生涯の中での、これって
いう作品)を、企画する人の目で選んで見せてほしいと
思ったのですが、
 それにしても、日本の現代美術とプリミティブアートの
コレクターの展覧会と、生活の用の中の美あるいは、工芸の
美の展覧会を同時に見て、日常の生活と美、あるいは、装飾
について、考えさせられています。

2006年1月27日 (金)

ギャラリーギャラリー・追伸

このブログは、最初、気軽に匿名で始めるつもりでしたが、自分のギャラリーの事を書いて、客観性に欠けることと、やはり自分の文章には、責任を持たなければならないのではないか、ということなどなど、いろいろ思考錯誤しました。今後、身元をはっきりとしていきたいと思います。このブログは、京都のギャラリーギャラリーのWebと近いうちに、リンクしたいと考えています。鋭いご意見などお待ちしております。

また、先日の、記事の中で、まず私が言いたかったのは、現代のテキスタイルアートが、日本において、80年代後半までもてはやされたのは、なぜだったのか?現代美術としての認識が、今ひとつ弱いのは、なぜ?と思っていることにたいして、今までのテキスタイルアート(ファイバーアート)が、染織の技術や素材を、空間にロマンティックに表現するだけにとどまっていて、ある種の社会的なメッセージが含まれていない事に、1つの理由があるのではないでしょうか?という自問でした。しかしながら、空間に、作品をロマンティックに展開することは、決して私は、嫌いではありません。その一方でもう少し、このタイプの作品展開があってもいいのでは、と思ったのでした。私の文章が至らなく、作家の紹介や作品紹介に終わっていたことを反省いたします。
また「自国の文化」論について、友人から「単一民族的発想の危険性」を指摘されました。このことについても、反省をふまえながら、今後考えて行きたいと思っております。川嶋啓子

2006年1月25日 (水)

ギャラリーギャラリー

京都の繁華街、四条河原町を少し、下がった(京都では、南に行くことを「下がる」といます)東側に、ギャラリーギャラリーというギャラリーがあります。ここは、昭和2年に立てられて以来、そのままの雰囲気を残している、京都では数少ないビル(寿ビル)の5階にひっそりと存在しています。現代美術画廊ですが、主にテキスタイルアートや(繊維素材や染織の技術を使った)、ミックスメディアの展覧会を開催しています。そんなに広い部屋ではありませんが、昔のビル特有の、天井の高い部屋の空間を意識した作品が、展開されています。
今、ここでは、28日(土)まで、上野真知子/AGANO Machiko個展が開催されています。
彼女は、海外でも多くの展覧会に出品している作家ですが、今までは、絹のオーガンジーの布や、竹、紙などの、オーガニックな素材を使って、光や影を意識した3次元のアートを制作していました。
昨年、イギリスでの野外現代美術展に招待されたのを、きっかけに今回は、社会的なメッセージを持った作品を制作。手グスとステンレスのワイヤーの2本取りで、ガーター編みをしたネットに、フェイクのフルーツを絡ませています。
カラフルなフルーツが空間に、ところ狭しと飛んでいる作品は、華やかなHappyな世界をかもし出しています。しかし、これが、昨年夏、イギリスで3ヶ月もの間、野外で、展示され雨風にうたれても、腐ることなく、カラフルてあり続けたことを聞いたとき、いかに私たちは、彼女のいう「イミテーションパラダイス」の世界にどっぷり使っているかに、気がつかされます。
環境問題も踏まえて、作家は、テキスタイル(編まれた布)の中に、メッセージを発信しています。

あと、3日で終わりですが、、

また、となりの小さな部屋の別室(ギャラリーギャラリーEX)では、ミシガン大学から、京都精華大学への留学生であるソン ミンジャの個展も同時開催しています。彼女は、日本に来て、伝統染織技術である組みひもの技術に興味を持ち、組みひもの職人さんに、その技術を学びました。今回の個展は、裂いた綿の布を、組み、100mの長さのロープを制作。
狭い空間に、一筆書きのように、天井から床へとロープが、続いています。
日本の若い美学生たちは、日本の伝統的な技術を学ぶことなく、現代美術を制作しているように思いますが、彼女の作品を見ていると、いかにその伝統的な技術の中から、迫力のある、そしてメッセージ性のある現代美術が、発信できるかということに気がつかされます。韓国の作家が、気がついたことに、なぜ日本の若い人たちは、目先の簡単に制作できるものだけにまどわされて、もっと自国の文化に気がつかないのでしょうか?
そんな事も考えさせられる展覧会です。
同じくあど3日で、終わります。

訂正

先ほどの、記載の中で、大学名が間違っていましたので、訂正します。
京都造形大学は、正しくは京都造形芸術大学でした。お許し下さい。

よく読み返さず、ちょっと、おっちょこちょいで、あわてものの私でした。

予告

ブログ2日目です。
本日の、京都新聞に、「京都、長岡京市在住の、現代美術コレクターが集めた作品から、選んで京都の学生が、展覧会を企画した」とうニュースが掲載されていました。(京都造形大学ギャラリーRUKUにて、29日まで)
京都で、現代美術のコレクターがいらっしゃる事は、最近まで知りませんでした。

また同じく、29日まで、京都文化博物館で、柳宗悦の展覧会が、開催されています。
この現在のコレクターも、柳宗悦も、自分の目で美術を鑑賞し、美を発見した数少ない日本人ではないでしょうか?皆が持っているからといって、全身のコーディネーションより、高いルイ ヴィトンやシャネルを持っている日本人が多い中、「美」を自分の目で、発見し、判断できる人たちを、尊敬しています。
私は、この2つの展覧会は、29日に、見に行く予定です。見に行かれた方、またご意見をお聞かせください。

2006年1月24日 (火)

ギャラリートーク始めます。

はじめまして。
ブログ初体験ですが、これから、私個人が見た、展覧会の辛口トークを始めたいと思います。

よろしく!(^.^)

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